聲の形 漫画の最終話(最終回)のネタバレ&感想

聲の形 漫画の最終話(最終回)のネタバレ&感想

各界の漫画好きがその年の一番すごいと思う漫画を選ぶ「このマンガがすごい!」で、2015年オトコ編で1位を獲得。

その年マンガ大賞でも3位を獲得し、その後アニメ映画化もされた作品「聲の形」。登場人物一人一人にリアリティがあり、感情移入して涙できる作品です。いじめ問題で自殺の絶えない現代社会の問題解決のためにも学校の道徳の授業で取り扱ってほしい!

すべての人に読んでほしい!内容となっています。

漫画「聲の形」の概要

耳の聞こえない少女「西宮硝子」と耳の聞こえる少年「石田将也」。物語は小学生の時、西宮硝子が転校してきたところから始まります。

石田将也にとっての初めての聴覚障がい者との出会いです。「いじめ」や「聴覚障がい」がメインのテーマではなく、人との関わり合い、コミュニケーションがメインとなっていて、誰にでも共感できる作品となっています。

 

「聲の形」漫画のあらすじネタバレ

小学生6年生の頃、毎日何か面白いことはないかと探すガキ大将だった石田将也の前に、耳の聞こえない少女西宮硝子が転校してきます。

硝子は筆談でみんなとのコミュニケーションをはかろうとしますが、うまくいかず、硝子への対応をクラスのみんなは次第に疎ましく思うようになり、将也を筆頭に硝子をいじめるようになります。

しかし、学校の介入によって硝子に対するいじめ問題が話し合われた際に、将也がいじめの主犯格として糾弾され、その後いじめのターゲットは将也に移ります。

一緒にいじめていた仲間や、陰で悪口を言っていたもの、いじめを見て笑っていたものたちから将也は一人責められ、その後クラスで孤立していき、人間不信のまま友達も作れず将也は高校3年生になります。硝子も小学生の頃、結局クラスになじめず、転校していきます。

小学生の頃は硝子に対して、「お前なんかに出会わなければよかった。」と考えていた将也ですが、自分がいじめられる立場になり、成長するにつれて、自分がしたことの愚かさを知り、自己嫌悪に陥り反省します。

人間不信で友達も作れず、この先の未来に希望を見いだせなくなった将也は、自殺を考え身辺整理を始めます。

そして最後に硝子に謝罪をしてから死のうと思い、硝子に「もう一度、会いたい」と考えます。

硝子に再開した将也は、小学校のころいじめをして硝子から奪ったものを取り戻したいと考えるようになり、自殺することを忘れて、硝子が小学校のこと仲良くしようとしていた友達と連絡を取ったり、小学校の頃の一部のクラスメートや、今の高校でできた友達と集まり遊びに行ったり、映画作成を試みます。

そこでもまた様々な衝突があります。しかし、たくさんの衝突を経て、将也や硝子その周りの同級生や親も少しずつ成長していきます。

 

漫画「聲の形」最終話(最終回)ネタバレ

最終話は成人式会場がメインとなっています。高校卒業でそれぞれ離れ離れになった硝子や将也や、映画を一緒に作った仲間たちは成人式会場で再び出会い、高校の時と変わらない和気あいあいとしたやり取りをします。

そして物語終盤、成人式会場に設けられた小学校別のブースへと硝子と将也は向かいます。扉の前で、緊張して戸惑う硝子に、将也は俺も緊張してると笑いかけ、手を取り、二人で扉を開けて入っていきます。物語はここで終了です。

 

最終話を読んで!【感想・評価】

将也と硝子が扉を開けるシーンで終わっているところから、その後、2人をいじめていたクラスメートたちが、いじめの主犯格の将也といじめられていた硝子が2人で手をつないで入ってきた姿を見てどんな反応を示すか、そしてそのあと2人はクラスメートたちとどんな会話を繰り広げるのかを読者の想像に任せているところがこの漫画の一つのポイントだと思います。

この漫画は登場人物の一人一人が妙にリアリティがあり、子供から大人まで、よくある漫画にでてくるような非の打ちどころのない優れた人格を持った人は一人もいません。

どこかしらみんな批判されるところを持ち、最後にみんな改心して良くなる、ということもないので、だからこそ実際の現実とあてはまることが多々あり、感情移入しやすい作品になっています。そう考えると、扉を開けた2人もすぐにはクラスメートといい関係を築けないと思います。それが現実で、コミュニケーションというのはそう簡単なものではないからです。

しかし、扉を開けるとき、将也は「この扉の向こうにあるのはきっとつらい過去だ、でももう一つある。可能性だ」と考えます。この可能性というのが大切なことだと思います。将也はコミュニケーションにおいてこれまでたくさんの衝突を経験してきました。

しかし、それを乗り越えてその先の関係を獲得しています。生きている限り、可能性は無限大で、何度でもやり直せる。そのことを知った将也には今後も希望のある未来が待っていると感じさせてくれる最終話になっています。

 

漫画「聲の形」全体の感想・評価

いじめの内容が見ていられないもので、はじめは気分が悪くなりました。ただ、実際のいじめというのもこのように興味本位だったり、面白いからなど軽い動機のものがほとんどだと思います。いじめを見る周りの生徒や教師の反応も、人間味があふれていて、その後の罪悪感にさいなまれる様子もとてもリアルです

「聲の形」というタイトルから、聴覚障がいで聞こえない人にとっての「コエ」の形かとはじめは思いましたが、最後まで読んで、耳の聞こえない硝子の衝突だけでなく、人間不信になりうまくコミュニケーションの取れない将也や、

そのまわりの友達や、また親との衝突も描かれていることから、誰にでも当てはまるコミュニケーションの難しさを表しているのではないかと感じました。

コミュニケーションは言葉が使えても難しく、誰にでも人間関係において様々な悩みや衝突、不安があると思います。それに対してどう向き合うべきかをこの作品は現実的な観点で表していると思います。

 

聲の形 漫画の最終話(最終回)のネタバレ&感想!についてでした。

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